文字どおり膝関節が変形するのであるが、力学的に見ると膝関節には体重の10倍もの荷重がかかるのだから、肥満がこの疾患を引き起こすのも当然といえるだろう。
女性に男性の3倍も関節障害が起こりやすいのは、骨格と筋力の違いによるものである。
男性の場合、膝関節面が大きいために負荷重が分散され、大腿四頭筋に吸収される部分も大きい。
それだけ、膝への負担がかかりにくいのである。
したがって、現在は異常が発生していなくても、肥満が進んで体重が増え、加齢や運動不足により筋力が衰えると、変形に至る恐れは十分にある。
自覚症状としては、正座ができなくなるほか、階段の上り下りや立ち上がるとき、歩き始めるときに痛みがあるといったことが挙げられる。
膝に水がたまることも多い。
大部分は、膝の内側に主病変があり、内反変形、つまりO脚である例がほとんどである。
これには、日本人の膝は内反している傾向のあることが影響している。
減量が何よりの治療であるが、膝関節の異常ゆえに運動には十分な注意が必要である。
足首に1〜2キロのおもりをつけ、仰向けに寝た状態で脚を上げるなど、大腿四頭筋を鍛えて、減量の効果を挙げるトレーニングが有効である。
体脂肪は、知らず知らずのうちに身体に深刻なダメージを与えている。
この事実を認識して、一刻も早く対策を練ることが大切になる。
お腹が少々出ているくらいでは「確かに太めだが、貫禄があっていい」と楽観する人も多いが、決して油断してはならないと肝に銘じていただきたい。
一般的にはBMIが26以上になる程度から、糖尿病や高脂血症をはじめとする異常が現れやすくなり、こうなると本人も健康のために減量しなければ、と危機意識をもつ。
だが、BMIが24〜26程度であっても、上半身肥満は同様に病気を招きやすい。
医師の立場から見て「治療すべき肥満」と判断される。
そこで、浮上してくるのが、いかにして体脂肪を減らすかという問題だ。
体脂肪が蓄積した、そもそもの原因を取り除くことを考えなければならない。
これはすなわち、摂取するエネルギーが消費するエネルギーを超えている状況を見つめ直すことである。
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